ラガルド欧州中央銀行総裁の早期退任検討、デジタルユーロ推進の転機に
欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁が、2027年10月に終了予定の8年間の任期を前に早期退任を検討していると報じられました。ラガルド総裁は2019年11月に就任し、2027年4月のフランス大統領選に先立ち、退任予定のエマニュエル・マクロン大統領とドイツのフリードリヒ・メルツ首相が後任者について合意できるよう、退任時期を早める可能性があると、フィナンシャル・タイムズが報じました。ECBの報道官は「ラガルド総裁は自らの使命に全力で取り組んでおり、任期終了について何ら決定していない」とコメントしました。
ラガルド総裁の退任は、ECBのデジタル化推進にとって重要な局面で起こることになります。同総裁の下でECBはデジタルユーロの準備作業を進め、欧州連合の暗号資産市場規制(MiCA)体制のもとで、ステーブルコインを含む民間発行デジタル資産のリスク管理の必要性を繰り返し指摘してきました。後任候補としては、スペインの元中央銀行総裁パブロ・エルナンデス・デ・コス氏やオランダのクラース・クノット氏ら4名が挙げられており、いずれも暗号資産に対して慎重なスタンスを取っています。
デジタルユーロプロジェクトはEUの共同立法者による承認待ちの状態ですが、ECB執行委員会メンバーのピエロ・チポローネ氏は、2026年中に規制が採択される見込みであることを確認しました。これにより、2027年後半から12カ月間のパイロットが開始され、立法プロセスが予定通りに進めば、2029年中のデジタルユーロの初回発行を目指すとしています。